今帰仁(なきじん)城城跡
2009年 07月 04日
この城は13~14世紀につくられた、標高100mの場所に位置する山城で、周りは断崖絶壁なため、難攻不落の城だったそうです。
三山時代の北山王の居城でしたが、1416年に尚巴志に侵攻され、その後は首里王府の北山監守の居城となったそうです。
整った城壁を外から眺めるときれいな曲線を描いていました。何箇所かせり出したところが、武者だまりで敵兵を攻撃する場所になるそうです。
この城壁を造る岩は、約2億年前のサンゴが固まってできた古期石灰岩で、硬くて緻密なため、
野面(のづら)積み(首里城は柔らかい隆起サンゴ礁の石灰岩でできていて加工しやすいので、相方(あいかた)積みが可能!)という琉球独自の技術でできているそうです。
2億年前のアンモナイトの化石が入っている貴重な岩石もありました。
城門の左右には、敵を攻撃する小窓があり、
きれいな石段を登ると、平らな城郭に出ます。
そこには四か所の拝所があり、古くから神が鎮座する城として大切にされ、愛されてきたことがうかがえました。
ちょうど、フウリンブッソウゲの上品な花も咲いていました。
また、この今帰仁城跡を見下ろすように形の良い山が南側にありました。クボウス御獄(うたき)という琉球七御獄のひとつで、昔は久葉の大木が生い茂り、天にもそびえるほどだったという聖地だそうです。
このように、今帰仁城城跡は城自体が世界遺産に登録されておらず、琉球史の歴史的空間として独自の精神文化が評価され世界遺産となったそうです。グスクは城跡としてだけでなく、聖域的機能も併せ持つ場所だということが、今回の歴史ガイドのお陰でよく分かりました。
ありがとうございました。