斎場御嶽(せーふぁうたき)
2009年 10月 22日
この斎場御嶽は琉球開びゃく伝説にもあらわれる琉球王国最高の聖地です。
年に一度琉球国王が、琉球民族の祖といわれる<アマミキヨ族>が渡来し、住み着いたとされる知念・玉城の聖地を巡拝する神事・東御廻り(あがりうまーい)でも、最も重要視された聖地だそうです。
また、琉球王国最高神女・聞得大君(きこえおおきみ)の即位儀礼もこの斎場御嶽で行われ、御新下り(おあらおり)と呼ばれていました。
そんな訳でここ斎場御嶽は世界遺産に指定されています。
沖縄に移住して一年半ほどの者にはまだピンときませんが、とてつもなく偉大で大切な聖地だということのようです。
その聖地を丁寧に説明し、案内をして頂きました。
最初に、御門口(うじょうぐち)があります。ここは御嶽への参道の入り口で、急な坂になっています。ここからは男子禁制の聖地です。それを破ったものは金玉が腫れたとか・・・どうしても男子が入る必要が生じたときは、女装して入ったそうです。
御門口から坂を登っていくと、左手に見える最初の拝所が大庫理(うふぐーい)です。ここは首里城正殿の二階と同じ名前がつけられていて、聞得大君の即位儀礼を行った所だそうです。
続いて、砲弾池に出ます。ここは沖縄戦の艦砲射撃で空いた大きな穴に水がたまっています。聖地内では、草木の一本も動かしたり、持ち帰ることが禁止されていることから、現在も残された貴重な戦跡の一つだそうです。
次は、寄満(ゆいんち)です。王府用語で「台所」を意味しますが、貿易で栄えた当時の琉球国の世界中から交易品の集まる「豊饒の満ち満ちた所」とも言われています。
一番奥に、三庫理(さんぐーい)があります。
二本の鍾乳石があり、そこから滴り落ちる水滴は聖水とされています。
大きな岩で形作られた三角形の空間は、岩に神が宿るという信仰からも、最も聖地らしさが漂っています。
この空間の奥に二か所の拝所があり、金の勾玉が発見されています。金の勾玉が発見されたのは日本でも三か所しかないそうです。
ここから神の島といわれる久高島が望むことができました。
いろんな意味で、本当にここは聖地なんだ!と感じました。
帰りに、道の駅「がんじゅう」に寄ると、久高島と斎場御嶽の真ん中に位置する「幸せの架け橋」があり、パワーをもらってきました。
ここは、本当に聖なる場所なんだ!ということがよく解りました。