沖縄の不思議の世界を紹介します


by nami-5963

恋の季節⑤

座間味島・阿護の浦のトウアカクマノミ(頭赤クマノミ)のようすを見に行きました。
ここ10年近く定期的に観察をしていると、世代交代していることも確認できました。今回はどうなっているか、楽しみで訪れました。

c0180460_0255263.jpg

大人のオスとメスが卵を産み育て、周りに未成熟なオスが4匹いるという「ファミリー」を形成していました。「ファミリー」とはいうものの、この6匹には全く血のつながりはありません。おうちのイボハタゴイソギンチャクに偶然流れ着いたものばかりなんですよ。一番大きなオスがメスに性転換します。次に大きなオスが成熟したオスとして、メスといっしょに生殖活動をし、子孫を残して行きます。他の未成熟なオスたちは順番待ちをしている居候的存在なのです。これは6種類のクマノミに共通した特徴で、一番効率の良い優れた子孫を残す方法なんですね。

c0180460_0264876.jpg

また、このイボハタゴイソギンチャクには、アカホシカニダマシや

c0180460_0405769.jpg

イソギンチャクモエビ、オシャレカクレエビなども生活して豊かな生態系を保っていました。

c0180460_0363990.jpg

ここのメスは肝っ玉母さんで、近づいてくる他の魚たちを追い回し、4~5mもイボハタゴイソギンチャクから離れていきます。

c0180460_029376.jpg

その間、オスがせっせとヒレで新鮮な水を卵にかけたり、口でごみを取り除いたりと面倒見の良いお父さんぶりを見せてくれます。そんなお父さんも時々、肝っ玉母さんといっしょに出撃することもあります。

c0180460_030129.jpg

その時、今まで見たことのないシーンに出会い、ビックリしました。お父さんがお留守になった卵に、一番大きな未成熟なオスがちゃんと卵の世話をかいがいしくしだすシーンに出会いました。本能的に次の自分の役割を自覚しているのか?大人のオスとメスに気遣いおべっかいを使っているのか?判断に迷うところでした。お父さんが戻って来ると、さっと身を引くところも素晴らしいタイミングでした。

c0180460_0384869.jpg

「ファミリー」の中に5~6mmのかわいい赤ちゃんがいたのも目を引きました。こんなに小さくとも、偶然にここに流れ着き、「ファミリー」の一員として何年か先に自分の子孫を残せるように必死で生きている姿は、本能だけでは説明できないような気がしてなりません。

この「ファミリー」が新たな命を引き継ぎながら、元気に過ごしてくれることを祈りつつ、ボートに戻りました。
by nami-5963 | 2009-06-17 03:03 | ダイビング・クジラ・水中写真 | Comments(0)