人気ブログランキング | 話題のタグを見る

沖縄の不思議の世界を紹介します


by nami-5963

東御廻り(あがりうまーい)

浦添市のてだこ市民大学の歴史講座「東御廻り」に参加しました。

東御廻り(あがりうまーい)_c0180460_15505616.jpg

講師は豊富な資料を駆使し、いつも歯切れのよい詳しい解説をして下さる盛島さんでした。

東御廻りとは、国王や聞得大君(きこえのおおきみ)が巡礼した本島南部の東海岸の聖地巡りのことです。昔はすべて徒歩で回りましたが、今回はバスに乗ってすべての行程をたずねることができました。

東御廻り(あがりうまーい)_c0180460_163011.jpg

今までに園比屋武御嶽(すぬひゃんうたき、09.10.30、参照)、

東御廻り(あがりうまーい)_c0180460_1557780.jpg

斎場御嶽(せーふぁうたき、09.10.22、参照)、

東御廻り(あがりうまーい)_c0180460_1635164.jpg

知念城跡、受水・走水(うきんじゅ・はいんじゅ、09.09.26、参照)、玉城城跡(09.03.20、参照)などは尋ねたことがありましたが、14か所をすべて廻るのは初めてで、とても興味深く関心を持って参加しました。

東御廻り(あがりうまーい)_c0180460_15512254.jpg

与那原町立図書館の裏にある御殿山(うどぅんやま)は天女が降り立った場所と伝えられ、昔は海辺で、国王や聞得大君が聖なる島・久高島参拝の折の発着場で、御仮屋(うかりや)が建てられていた所だそうです。
また、山原から切り出された首里城建築用の木材置き場でもあったそうです。

東御廻り(あがりうまーい)_c0180460_1552369.jpg

佐敷上グスク(さしきうぃーぐすく)は尚巴志父子の居城跡で、明治時代にこの地域の歴代の有力者八体を合祀したそうです。

東御廻り(あがりうまーい)_c0180460_15522879.jpg

祝女(のろ)の屋敷跡があり、久高島が望めるという聖地になっていました。

東御廻り(あがりうまーい)_c0180460_1553244.jpg

テダ御川(てだうっかー)は、知名(ちな)崎の灯台を過ぎ、坂を下っていくと目の前に真っ青な海が広がり、

東御廻り(あがりうまーい)_c0180460_15533178.jpg

左手にこの聖地が見えてきますが、案内人がいない限り来れない場所だと思いました。

東御廻り(あがりうまーい)_c0180460_1553561.jpg

太陽神がここに降臨したと伝承され、国王や聞得大君が久高島参拝の折、船を止めこの泉の水を汲み、航海安全のおもろを謡ったと言われる所でした。

今回参加して一番驚き感動したのは、玉城城跡でした。

東御廻り(あがりうまーい)_c0180460_15553415.jpg

この場所が、琉球王朝の雨乞いの儀式の場であり、夏至と冬至の太陽の光がグスクの入り口を通ることも聞いていましたが、

東御廻り(あがりうまーい)_c0180460_15562928.jpg

このグスクの入り口の形が、一の郭、二の郭、三の郭の形とすべて同じ形になっている!ということが驚きの事実でした。なんとおしゃれな匠の技!と感心しました。

初めて14か所をすべて廻って、先祖を敬う沖縄の心、生きていくために必要な水・米に感謝し崇める心、神が宿るという大きな岩や空間の大自然を崇める心を大切にしたればこそ成り立ってきたものだと痛感しました。

それが世界遺産に指定された要因だそうです。
by nami-5963 | 2010-05-09 23:12 | 歴史・史跡・世界遺産 | Comments(0)