カバマダラのサナギ(蛹)
2013年 11月 21日
チョウのカバマダラが
トウワタの葉っぱに卵を産み付け、
小さな幼虫がトウワタの葉っぱを食べまくり、
4cmほどの幼虫にまで成長すると
雨風を防ぎ天敵の鳥たちに見つかりにくい場所で一週間ほどかけてサナギになる準備をします。
今まで頭を下にしてじっとしていた幼虫が劇的な変化でサナギになる瞬間をカメラとビデオに収めることができましたのでご覧下さい。
幼虫はJの字状になって時々ぴくぴくと体を動かしていると体表の薄皮の色が白っぽくなってきます。
身体をくねってゆすり出すと後頭部あたりから体表の薄皮に亀裂が走り、
身体を前後左右にゆすりながら体表の薄皮を脱ごうとし、
最後に薄皮を体から捨て去る時はまるで体操競技のあん馬選手のように体を左右に大きく回転させます(脱げた薄皮の塊が右側の枝に引っかかっている)。
今までの「静」から「動」への大きな変化が見られる時で、蛹化(ようか、サナギになること)のクライマックスの瞬間で、ビックリ!
この時のサナギの色はクリーム色か緑色で、
環境に合わせた保護色になっているそうです。
写真を撮っているとあまりわからないのですが、ビデオてみるとこの時のサナギの中身は大きく揺れ動き蠕動運動をしてサナギの中で安定しようとしており、
金色のリングが下の方から上の方にだんだんと移動し、
激しく動いていたずんぐりもっこりの状態から動きもなくなりスマートな形で落ち着きます。
安定したサナギの状態から一週間後に羽化が始まりますが、一連の動きは何度見ても不思議なもので、感動することばかりです。
そんなようすを記録しているところにゆみさんが保育園から帰ってきて、静かにするように「し~~~!」のサインを出すとゲラゲラ笑いだして止まりません。
ビデオには大きなゲラゲラの笑い声も入ってしまい台無しでしたが、
蛹化のようすを見せてやることができました。
撮影は夕方から日没後の3時間にわたりましたが、
「すごいね!ふしぎだね!」の感想通りのすばらしい瞬間でした。