伊是名島①
2014年 07月 06日
運天港からのフェリーに乗り込むと、ワルミ(割れ目のことだそうです!)大橋から
古宇利島の海岸段丘から
「辺戸岬の観音像」までがよく見渡せました。
伊是名島に近づくと浸食に強いチャートの奇岩が目立ちだしました。
伊是名小学校の前の食堂で村役場のKさんと合流し、「水関係のところをご案内します。」と言って自らハンドルを握ってガイドをして下さいました。
最初に訪れたのは、第二尚氏王統の初代国王・尚円王になった金丸が産水(うぶみじ)を使ったという神聖なスンジャガー(潮平川)でした。
行ってみると歴史があり由緒正しいものの水は淀んで浮草でいっぱい、柵はコンクリート造りというもので少しがっかりしました。
しかし、ここは親水公園として整備され、
金丸の生誕地屋敷でへその緒を埋めたという「みほそ所」もあり、
若き日の尚円王の雄姿の銅像が建立されていました。
二番目は、ハントゥルガーで、ここは最近まで水道として利用されていただけにこんこんとわき出て、水量がありました。
三番目は、ウフルガーで、ポンプでくみ上げた水は飲んでみると冷たく、甘くておいしく、最高でした。
周りにはこの水を使った水田が広がり、伊平屋島に次いでコメの生産量が高い島!ということに納得できました。
次は湧き水と直接関係しませんが、仲里節歌碑と
伊是名城跡にある伊是名玉御殿(たまうどぅん)、
シラサギ展望台を案内してもらうと、伊是名城跡が本島からいつもピラミッドの三角錐のように見えていたものだということが分かりました。
また、ギタラ展望台からは右側にチャートの奇岩の陸(アギ)キタラ、左側に海ギタラが見え、この一帯が素晴らしい景色で渚百選にも選ばれた二見ヶ浦海岸だということを知りました。
ギタラ展望台に行ってみると陸(アギ)キタラも
海ギタラも硬いチャートの岩石で、浸食を免れたものだということがよくわかりましたし、
遠く伊江島のタッチュー(ここもチャートの奇岩!)と一直線になって同じ岩石の地層が連なっていることが分かりました。
移動中に超大型台風8号の襲来に備えて、急いで稲の刈り取り作業に取り組んでいる姿にも出会いました。
四番目の水処は銘苅カーでしたが、草は生い茂り、水は淀み気味でした。
五つ目は新旧の井戸が並び、今も飲料水として利用されているチヂナの湧き水で、ここも冷たくて甘みのあるおいしい水でした。
六つ目は尚円王の叔父を祖とする旧家の国指定重要文化財の銘苅家住宅に寄ると
今は使用されていない「銘苅家の井戸」がありました。
この伊是名地区はテーブルサンゴを丁寧に積み上げた石垣と大きなフクギ(福木)の並木道がとても素晴らしい景観を作り出していました。
途中でドラッグレース会場に寄り、
この島にあまり似つかわしくないエンジン音とガソリン臭に出会いました。
七つ目は地下ダムによってできた
千原貯水池を見学し、
最後に金丸が農業を営んでいたサータ(逆田)が今も地域の小学生によって田植えされていて、
豊富な湧き水で支えられていることを知りました。
Kさんのお蔭で短時間に予定していた以上の「水処」を巡ることができ感謝しつつお別れしました。
お宿のお風呂が気持ちよく、食事もおいしかったで~す。