ウデフリクモヒトデの食事
2016年 01月 30日
外洋に近い岩場にすみ、岩の割れ目から3本の腕を出して満潮時にしきりと腕を振ることから名づけられたそうです。
観察会では「タコがいる!」と勘違いしてしまう人が出るほどのこの「腕を振る仕草」は何のためにしているのでしょうか?
潮が満ちてくると沖からの潮が、海の表面に漂っているいろんな生物の出す有機物やちりやほこりを岸辺に集める役割をします。
それが薄い膜となってたまり、泡立っていることもありますが、これがウデフリクモヒトデの食材なのです。
「腕を振る仕草」は薄い膜になったり泡立っている栄養分を三本の腕を振り、かき集めてお食事に夢中になっている姿だったのです。
先日の干潟散策でその動きがよく分かりましたので紹介してみますと、
三本の腕のうち2本を使って鋏のように広げて閉じるときに栄養分を挟んでかき集め、
口に運びます。
このしぐさを繰り返し、満潮時にしかできない食事に専念していたのですね。
ウデフリクモヒトデが腕を振りだしたら「潮が満ちてきているから、もう帰り支度をしなさいよ!」と教えてくれているサインだと認識しておきましょう。
自然の中には不思議なことが一杯ですね!