穿孔貝(せんこうがい)の化石
2016年 03月 14日
いつもの熱心な地質学ファンが40人近くも集まりました。
今日の見どころは、沖縄でも三か所(カーミージーのある浦添市港川、南城市堀川、うるま市伊計島)でしか見られないという粟石=有孔虫石灰岩とその上にのったサンゴのかけらばかりが集まったサンゴ質屑砕石灰岩がどのようにしてできたのか?ということをみんなで考えてみようとの会長さんのあいさつでスタートしました。
その地層があるところまでは、武村石材の社長さんがブルトーザーで道をつけてくれ、粟石=有孔虫石灰岩がよく観察できる場所まであり、
小さな有孔虫の粒も観察できました。
問題の地層が見える場所は高さ20mほどの崖の下側が粟石=有孔虫石灰岩で、上に載っているのがサンゴ質屑砕石灰岩で、
そばに行くとたくさんのサンゴの化石が、
いろんな方向に向いて集まっているのがよく分かりました。
この地層はサンゴ礁の大きなくぼ地=ラグーンにたまったサンゴを含んだ浅海性の堆積物が、環境の変化の中で12~13万年前に堆積したものだろう!ということになりました。
私は、カーミージーの海の観察会の時に、二つの小さな穴を岩に開けて岩の中に住みついている貝(これを穿孔貝と言います!)がいると説明してもなかなか信ぴょう性が薄いので、せっせと実物の化石を探し、4個も見つけることができました。
これでカーミージーの海の観察会も深まりそうで~す。
また、武村石材の社長さんは教育的に価値のあるものならここを見学できるように保存しましょう!と言って下さっているのがありがたいで~す。
最後に、石の会とは「物言わぬ石を語る素晴らしさ!」という不思議な魅力を持っているという感想発表がありましたが、本当にその通りだと思いました。
現生のサンゴ塊にはイシカブラやムロガイという穿孔性巻き貝が棲息しています。隆起サンゴにはこれらの化石はないでしょうか?また、穿孔性のウニの化石も期待できます。
私は、現生および化石の穿孔貝に関心を持ち続け、現在も調査・研究しています。主に関東地方がフィールドですが、沖縄の海岸や地質にも関心があります。
御時間がありましたら、私のホームページ『穿孔貝の詩』をご覧ください。穿孔貝全般について解説しています。ご感想やご意見をいただけますと、光栄です。
ブログを訪ねて頂き、ありがとうございます。
穿孔貝のことがとても詳しいブログにお邪魔し、知らなかった世界に触れ、いろいろ勉強をさせてもらいました。
ありがとうございました。
11/9 なみまる