9月15日は朝から熱低の影響の土砂降りの雨で、観察会の時間帯も雨雲がのきそうにないので、残念ながら中止と決定しました。
自然現象とはいえ、楽しみにしてくれていた方たちには大変申し訳ない気持ちでいっぱいです。
観察会の準備として、一人で二日間下見をしていたので、そのことを報告したいと思います。
9月1日の観察会で見られたアオリイカの卵塊のようすを見に行きましたが、もう孵化したのか全く見当たりませんでした。
9月15日の観察会のみなさんに見てもらいたい!と思って潮の引いた海草藻場を2時間歩き回りましたが見つからず、出会うのはクロナマコやカニのソデカラッパくらいでした。
ふだんの観察会ではあまり出会わない、クリイロナマコにも出合いましたので、紹介しておきます。
今日はあきらめて帰ろうと思い岸辺に戻ってきた時、アオリイカの卵塊が産み付けてあるのを発見!
岸から10mほどのところに産み付けてあるとは、本当に「灯台下暗し!」でした。
その環境をよく観察すると、①最干潮の時でも卵塊が水面から出ることのない適度の水深がある環境、②卵を産み付ける海草やカイメンソウ、岩の裏などがあり、敵に食べられたり水流に流されたりしない環境、③卵の成長を促す酸素の供給の良い水流がある環境、に親が十分配慮して産卵していることが分かりました。
イカの親はとても賢い!ことがよく分かりました。
この日は潮が満ちてきたので、退散しましたが、海人が投網でグルクンの幼魚をとらえているところに出合い、
ようすを見学させてもらいました。
翌日も出かけ、アオリイカの卵塊をよく観察し写真もしっかり撮っておきました。
昨日散策していないところも歩いてみると、カイメンソウに産み付けられた卵塊を発見!
嬉しくなりましたが、生みたては真っ白な卵塊も日数が立ち泥もついて茶色くなり、
ハッチアウト(出産!)がもうすぐのようで、つぎの9月29日の観察会まで持ちそうにないので、残念でなりません。
カーミージーの岩場の方にも行ってみると、岩に隠れたとても大きなオカガニや
イソアワモチが4匹集まっていたり、
イソアワモチの二匹が仲良く泥を食べて泥の栄養を取った後にきれいな泥のウンコをしているようすを見たり、
滑るように素早く動く、珍しい巻貝の仲間のミミガイ(体より小さな耳の形の貝殻を持っている!)や
初めて見る名前のわからない毛むくじゃらの巻貝、
浜に打ち上げられた魚の浮袋に出合ったりして楽しい下見を終えることができました。