この冬二度目のマイナス潮位なので、真夜中の海の散策に出かけ、夜の海を楽しんできました。
岸辺に少し砂地が残っているところにはたくさんのアマオブネが藻を食べに姿を現し、
ご夫婦らしき2匹のビッグなイソアワモチも食事に出てきていてビックリ!
海に入ると寝ぼけたハリセンボンにたくさん出会い、水面を照らすとグルクンの幼魚が光に驚いて海から飛び出すシーンを楽しむことができました。
大岩の下の水たまりには水中花のようなゴカイの仲間のケヤリムシが二匹いて、よく見ると左のケヤリムシのそばにハゼの仲間が昼間と違う夜の装いの「パジャマ姿」でぐっすり眠っていました。
イソギンチャクCには先日確認したカクレクマノの2匹が元気にしているのが嬉しかったで~す。
そばのサンゴが緑色の蛍光色に光り輝いてポリプを出してプランクトンを捕食しているのにはいつも驚かされま~す。
その後は、イソギンチャク巡りではない方向に散策すると、とても珍しいウズラガイに出合いました。
この12年間で二度目の出会いになりますが、昼間は砂に潜っていて夜になるとナマコを求めて動き回るナマコ食のとても薄い貝殻のウズラの卵のような模様を持った貝です。
そんな訳で、そばにクロナマコをそっと置いてみましたが、自分の力で探し当てたナマコでないからか?知らんふりで過ぎ去っていきました。
海藻のチヂレヅタが成長しだしているのを写真に収めていると、すぐ下の1cmほどの岩穴に住み込んだ「パジャマ姿」の魚のモンツキカエルウオと目と目があってしまい、笑ってしまいました。
ほかにも大型で赤い目を持つ肉食のイワオオギガニや
若いイトマキボラ、
すっかり水面から顔を出したエダサンゴや
水面から飛び出して縮れたようなヒトデ、
「水」の字のようなヒトデ、
砂地に花を咲かせたようなイソギンチャク、
「パジャマ姿」のハゼの仲間、
海藻の仲間のガラガラ、
ヘラジカハナヤサイサンゴ、
シライトイソギンチャクにすむクマノミや
大きな黄色い色のカイメン、
緑色でサンゴのような藻類のカイメンソウ、
交接中の外套膜に覆われたハナビラダカラのご夫婦などに出合いました。
この日もティラジャー(マガキガイのこと)は小さいものがやっと4~5個見つかったくらいで、目立つのは毒針を持つ大きいイモガイばかりで、採りすぎによってこの海ではティラジャーは絶滅危惧種になったようで残念でした。
「放貝場」でずっと成長を見守ってきたシャコガイの仲間の大きなジャゴウは元気に成長してくれていて嬉しくなりました。
久しぶりに猛毒を持つヒョウモンダコの仲間のオオマルモンダコに出合い、
警戒色の青い蛍光色の姿も写真に収めることができました。
岩肌にはアーサ(ヒトエグサのこと)が成長して緑一色になろうとしていますし、岩の上にはゴカイ食のマダライモも食事のために姿を現していました。
夜の海はみなさん自分の獲物を求め、食事に専念してとても忙しそうにしていました。
夜中の12時から早朝の4時の海の散策にはちょっと疲れましたが、たくさんの生きものたちに出合えましたし、冬の星座や冬のダイヤモンドも楽しめて大満足夜の海歩きとなりました。